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放浪癖のあるおっさんのTW225日誌

事故死、盗難、修理代。それでもSSに乗るか?

人間をもっとも殺しているバイクはスーパースポーツです。

 

これ、意外でもなんでもないですね。

 

最高に速く走れるバイクは、最高に死にやすいという、あまりにも自然な結果です。

 

SSはアメリカンタイプの四倍以上死ぬ

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バイク乗りの1万人あたり死亡率。unclad=ネイキッドのこと。この表にはオフロード車は含まれてません。

 

1万人SS乗りがいれば、22人は死ぬことになります。アメリカンやスタンダードバイク(CB1100やR nineTのようなタイプ)は5人。実に四倍以上の差があります。

 

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SSは事故時の損害額も多い

で、事故が起きたときの損害額もSSは飛び抜けています。

 

車種タイプ毎の相対的な全体的損失額

(100 = all-motorcycle result = $124)

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ハイスピードの事故が多く、衝撃が大きいから?

パーツやカウルが高いから?

 

たぶん両方の原因でしょう。ちなみに引用元によれば、交通事故の損害額がもっとも高いのはZX-10Rみたいです(ただ、10年ほど前のデータです)。

 

盗難リスクも高い

SSは盗難リスクも高い。

車種タイプ毎の相対的な全体的損失額

(100 = all-motorcycle result = $33)

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ハーレーの盗難が多いイメージがありましたが、考えてみれば重くてしょうがないハーレーより、軽くてコンパクトなSSの方が盗みやすい?

 

SSの購入はリスキーである

というわけで、SSは買ったあとでも命や修理代、盗難といったリスクが付きまとうよ、という記事でした。

 

言っておきますが、私はスーパースポーツが大好きです。ほんとうにかっこいいと思うし、レッドバロンでS1000RRなんかに跨ると興奮してキャッキャと騒いでしまいます。

 

ただ、私が言いたいのは、「SSは万人向けではない」ということです。

 

新型CBR250RRに試乗したとき、10分ばかりの試乗でしたが、そこで思ったことは、「このバイクを購入して乗り続けたとしたら私は死ぬだろう」ということでした。

 

心配性すぎる、と言うかもしれません。でもこれは、バイクの怖さを知っているベテランライダーだから感じることのできる恐怖感です。私が20歳のときにCBR250RRに試乗していたら、ローンを組んで衝動買いしていたかもしれません。そして死んでいたかもしれません。

 

SSは危険です。 

当たり前の事実です。注意して乗るとか、自制心をもっている、ということはあまり関係ない。

 

SSはサーキットでのスピードを限りなく追求したバイクです。それ以外については、あまり有用に作られていません。荷物は乗らないし、ポジションはきつい。高回転型エンジンでは低速で走っても、あまり楽しくはないでしょう。

 

公道でSSを走らせていれば、一気にアクセルを回したくなります。そして公道で速度を追求すれば、必然的に死が待っています。

SSは死に近いバイクです。 

もちろん、それを承知で買うのはOKです。というか、個人の自由ですから。でも、バイク店員の口車とか、見栄やステータス、「なんとなくかっこいいから」でSSを買うのであれば、待ったをかけたいです。

 

というわけで、死んでほしい旦那さんにはSSを与えましょう……。でも、盗まれたり物損事故で、家計を圧迫してしまうかも?

 

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